訪問鍼灸マッサージ 患者様インタビュー 32
患者様について
主人が転倒したのは、もうだいぶ前のことです。
その後、徐々に体が動きづらくなってしまい、今では寝たきりの状態です。 昔から口数が多い人ではなかったけれど、それでも笑顔を見せてくれると、どこかホッとしたものです。けれど最近は、その表情を見る機会もずいぶん減ってしまいました。
でも、劇的に良くなることはなく、私たち夫婦は「現実」と折り合いをつけながら、静かに暮らしていました。
これまでにも、主人の気分転換になればと、いくつかの介護サービスやデイサービスをお願いしていたこともありました。
けれど、あまり気乗りしない様子で…。最終的には、本人の「家でゆっくり過ごしたい」という気持ちを尊重し、自宅での療養に専念することにしました。 ただ、夫婦ふたりだけの時間が長くなる中で、「このまま人との関わりが減ってしまったら…」という不安も正直ありました。
そんな時、ケアマネジャーさんが紹介してくださったのが「エミシア訪問鍼灸マッサージ」でした。
主人の希望
自宅で身体のケアが受けられる訪問マッサージは、主人の「家で過ごしたい」という希望にぴったりでした。
施術中はスタッフの方がやさしく声をかけてくださるので、体だけでなく心にも届く時間になっていると思います。
ある日、「今日は調子がよさそうですね」と声をかけられた瞬間、胸の奥がじんと温かくなりました。それ以来、毎回のマッサージが、私たちにとって小さな希望になっています。
最近では施術後に主人がうっすら笑うこともあり、目の光も少しずつ変わってきたように感じます。
以前はぼんやりしていた視線が、今では私をしっかりと追うようになりました。その小さな変化が、私には何より嬉しいことです。
今度は私の番
主人の施術が終わると、今度は私の番です。
普段は主人の介助と家事に追われて、自分の体は二の次。 でも、こうして家で少し体をほぐしていただけるだけで、肩の力がすっと抜けて、「また明日もがんばろう」と思えるんです。
「動けなくても、感じることはできる」
自分らしく
そんな当たり前のことを、私たちはもう一度思い出しました。
これからも、無理をせず、できることは自分たちで。 頼れるところは、安心してプロに任せながら、そんなふうに、二人でゆっくりと暮らしていけたらと思っています。